ペアリングのコツ〜色・国・味〜

ビールと食べ物のペアリング
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ビールのペアリングには色・国・味の3つのルールがあります。いずれも簡単なルールですので、明日からのビールタイムに是非、活用してください。

ビールの色が濃いほど、合わせるおつまみも濃い色にする(逆もしかり)と、風味のバランスがとれてお互いの良さを引き立てあう、というものです。

ビールの色は、使用するモルトの種類で決まります。

モルトとは、麦を発芽させたもので、基本的にはアルコールの元になる糖分を得るために入れます。モルトにすることで生じる酵素により、麦に含まれるデンプンが糖分に分解されます。この糖分が、後の工程で加える酵母で分解されることでアルコールになるのです。

一方で、モルトは糖分を得る以外(この用途のモルトをベースモルトといいます)にも、ビールに風味付けするためにも入れられます(スペシャリティモルト)。スペシャリティモルトは麦を高い温度で焙煎したもので、カラメル・コーヒー・チョコレートのような風味をビールに付けることができます。

スペシャリティモルトの分量が増えるほど、ビールの色は濃くなり、苦味も強くなります。

【ビールの色が決まる工程】

ですので、色が濃いビールの場合、風味も強くなります。
色が薄いおつまみ、例えば淡い風味のおでんと合わせると、ビールの風味がおでんの風味に勝ちすぎてしまいます。この場合、色が濃いおつまみ、例えば同じ系統の煮込み料理で言えば、甘辛い味付けのすきやきを合わせれば、風味のバランスをとることができます。

国を合わせるという考えがあります。各ビールのスタイルが生まれた国の料理と合わせる(英国生まれのポーターには、同じくローストビーフなど)と、お互いの良さを引き立てあう、というものです。

この場合、そもそもビールは外国生まれだし日本の料理を合わせる先がないじゃないか、ということになります。が、この場合は外国の料理と似た日本の料理と合わせる、というのが選択肢になります。例えば、先述のローストビーフをカツオのタタキに置き換えるなど。

ビールとおつまみの味が、①同じ特徴のもの、あるいは②異なる特徴のもの、で組み合わせると、味の特徴が増したり、新たな味の特徴を引き出すことができます。
具体的な組み合わせの例として、手に入りやすいビールメーカーの商品とのペアリングをご紹介します。

●同じ特徴の組み合わせ

・甘味&甘味:甘味のコクが増す 例:水曜日のネコ&チーズケーキ
・酸味&酸味:清涼感が増す 例:銀河高原ビール 小麦のビール&タコときゅうりの酢和え
・苦味&苦味:苦味のキレが増す 例:インドの青鬼&ゴーヤチャンプルー
・焦げ味&焦げ味:風味が増す 例:東京ブラック&焼き鳥

●異なる特徴の組み合わせ

・甘味&酸味:あまずっぱさを感じる 例:水曜日のネコ&サーモンのマリネ
・苦味&甘味:苦味をマイルドにする 例:ブリュードッグ パンクIPA&すき焼き
・甘味&辛味:辛味をマイルドにする 例:水曜日のネコ&インドカレー
・酸味&塩味:さわやかさを生み出す 例:銀河高原ビール 小麦のビール&塩茹で枝豆
・甘味&塩味:甘味を強く感じる 例:水曜日のネコ&鯖の塩焼き
・焦げ味&甘味:風味が増す 例:ギネス エクストラスタウト&チョコレートケーキ
・苦味&旨味:旨味が増す 例:アサヒ スーパードライ&ホタテ貝柱

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